針ノ木岳 マヤクボ沢滑降

【期日】’07年5月26日(土)
【天候】晴、山は強風
【メンバー】単独
【コース】扇沢駐車場730→820蓮華大沢出合→1030マヤクボ沢出合→1210マヤクボのコル 往復 1400駐車場着 総行動時間 6時間30分

扇沢の無料駐車場で車中泊。6時起床。針ノ木雪渓へ行きそうな人を探すが、ザックにスキーをくくりつけて明らかに針ノ木行きと思える人皆無。皆スキー手持ちで扇沢駅へ向かう。軟弱な私は戦意喪失して車の中でふて寝する。7時天の助け、一人針ノ木へ向かう人が現れる。その人にはマヤクボ沢の出合で追いつき、下山時一緒に滑ることになったが、後でEVA父さんと教えていただいた。結局、本日午前中山スキーで針の木雪渓に入ったのは、二人だけだった。

7:30 関電のゲート脇の登山道から林道を歩き始め、その後作業道へ入る。1500mで左岸から右岸へ渡り砂防ダムを越えて上流へ進む。


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左の作業道へ入る。

8:20 大沢小屋手前の堰堤を乗越える(約1600m)。この辺りから雪がつながっている。しかし雪面は最悪でシールを付ける気にならずツボ足を続行。一面のデブリランドで表面は小石と泥と木屑に覆われている。先行者は、山スキー一人、登山者三人パーティと単独の男性、計5名。


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大沢小屋付近。針の木岳が見えてくる。

10:30 マヤクボ沢出合(2200m)。登山者3人パーティは出合に着く前に何故か下山していった。先行していた男性二人に追いつき3人で情報交換する。更にもう一名男性が上がって来たが、手前で右折しマヤクボ沢を直登していった。皆、いわゆる中高年世代、元気だね。ここで、二人と別れマヤクボ沢へ向かう。

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マヤクボ沢出合



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針の木雪渓を登る私、背景は黄砂に霞む爺ヶ岳

時々強風が吹く中マヤクボ沢の右側を先行者男性のトレースを使いツボ足で登る。広い斜面に二人だけ。さすがこの斜面はきれいだ。帰りが楽しみだな。かなりの急斜面だが、雪が緩んでいるので、アイゼン無しで登る。空は晴れているので針の木岳の頂上と稜線のトラバース路が見える。針の木峠の方には、先ほど別れた二人が登っていくのが見える。やけにゆっくりに見える。向うからも私がのろのろ登っていくのが見えるだろうな。マヤクボ沢のカール全体が見渡せる位置(2600m)に来た。もちろんシュプールは無いが、広くて楽しそう。カールの底は岩が露出しているが、上から見て左側(我々が登ってきたところ)は、広くて十分雪が付いている。先行する男性も同世代だが、休まず登っていくので、追いつけない。針の木峠へ向かった二人は、峠に着いたのか見えなくなった。


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左:針の木峠へ向かう二人、右:マヤクボ沢の斜面と針の木岳(クリックで拡大)



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マヤクボ沢を登る私(クリックするとわかります)

12:10 マヤクボのコルへ到着(2680m)。終始ツボ足で登り上げた。先行の男性はいない。頂上へ向かったのか?針の木岳の岩稜が目の前に聳えているが頂上に興味が無いし、強風なのであっさりここから下ることにした。これが単独行の良いところ。

立山の方を見て愕然。今日は予報では晴れのはずが、立山は黒い雲に覆われている。風が強く、これから天候が悪化に向かうことが容易に想像できた。爺ヶ岳は、なにやら朧月夜のようにボーとしている。あとで知ったことだが、黄砂が飛んでいたらしい。ここからは角度の関係で鹿島槍は見えなかった。急いで岩の陰でおにぎり1個を食べ、スキーの準備をする。他の方の滑降記録を読むと、頂上から峠側に少し下ったところからドロップするらしい。たしかに面白そうだが、この強風では次回の楽しみに取っておこう。ここからでも十分楽しめそうだ。


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左:立山方面は黒い雲に覆われている。 右:針の木岳頂上

12:40 コルをスキーで出発。自慢するわけではないが、このぐらいの急斜面なんともない。ターンをする度に大きな雪球が後から追いかけてくる。直径が20cm以上になるやつもある。少しづつ移動してやり過ごす。楽しい!!気持ちいい!!まさに山スキーの醍醐味だ、と心の中で叫ぶ。私は、カールの底には向かわず、上から見て左の登ってきた斜面を下る。悪い癖で一気に下るのが私の滑降パターン。本来なら、カールの底で日向ぼっこしながら昼食が理想だが。登山者が二人上ってくるのが見えた。


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奥:蓮華岳、中:針ノ木峠、手前:マヤクボのカール(クリックで拡大)

13:00 マヤクボ沢の出合がもう直ぐという斜面で、先ほど針の木峠へ向かった山スキーヤーが滑ってきて下で止まっているのが見えた。待っていてくれるように思えたので、余り待たせてはいけないと思い、気合を入れて滑る。脇に滑り降り挨拶をする。不思議なもので、同年代で山スキーをするというだけで、なにか昔からの知り合いのように話ができる。愛好者が少ないから余計なのかもしれない。その上、今日私以外の唯一人の山スキーヤーだ。以降、一緒に滑る。出合から下は、スキー板を大事にする人なら躊躇する斜面だ。デブリが溶けて凸凹の一大斜面を作っている。しかも汚ない。これじや誰も来ないはずだ。二人で、できるだけきれいな斜面を選んで滑る。いきおい右岸を滑ることが多くなった。この方は、歳を感じさせないスムーズな滑りをする、力強さより滑らかさ、体の柔軟性を感じる。たいしたものだ。大沢小屋の少し下まで滑ってスキーはお終い。スキーを担いで、二人でおしゃべりしながら作業道沿いに駐車場へ向かう。互いに名前を知る山スキーMLメンバーの話などで盛り上がる。

14:00 扇沢の駐車場に到着。着替えて薬師の湯へ向かう。もう一人の山スキーヤーは、明日白馬へ転戦し後から来る友人と今年4度目の白馬鑓ヶ岳へ挑戦するそうだ。ぬるま湯の薬師の湯は、スポーツ疲れの筋肉をほぐすには最適だ。自宅へ帰るつもりが筋力が回復し、白馬へ転戦する気力が湧いてきた。彼に同行し猿倉へ移動だ。(完)


追記:念願の針の木雪渓、それもマヤクボ沢を滑れて大変満足でした。私の肩を押してくれたもう一人の山スキーヤーに感謝。写真も戴いたものを使用しました。

おまけ:二人で下山中、林道で二人の年配者が上がってくるのに遭遇した。遅い時間帯に上がってくるので怪訝に思ったこともあるが、その内の一人が相当の年配者だったにもかかわらずかくしゃくとし、スキーを担いでいるから思わず声をかけた。やはり、小屋に泊るらしく小屋番を呼んであるそうだ。ということは、地元の人だ。そして私は思わず『失礼ですが何歳ですか?』と口走り『80です』と聞いて驚いた。何か自信をもらったような気がして嬉しかった。

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