上州 武尊山(ほたかやま)

【期日】'06.5.1(月)
【天候】晴
【形態】単独行
【コース】 武尊スキー場600→三合平→高山平→中ノ岳→1110武尊山 (往復)→1530スキー場駐車場帰着 休憩込総行動時間9.5時間
【立ち寄り湯】花咲の湯 500円3時間 きれいで安くて空いている。文句なし
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   武尊神社から登るつもりだったが通行止めのため、やむなく片品村のへ向かう。が、スキー場手前の分岐から右(東俣沢)へ入って直ぐ、残雪と落石多くノーマル仕様の私の車では無理と判断し、武尊牧場スキー場(4月末で営業終了)から登ることに計画を変更した。
 朝起きて車から出ると、若い男性が一人出発するところだった。スノーシューが無くても行けるかどうか心配していた。『なんとかいけるのでは』と無責任な私。だめだった戻るだけ。自己責任、これ鉄則。朝食を無理に食べて出発。スキー場の雪は腐っており、一部地面が露出している。ここにスキーで来たことは無いが、こじんまりしていて二人連れには最適そうだ。ハーフパイプとモーグル用のジャンプ台があり、明らかに客層はボーダーのようだ。誰もいないスキー場をいっきに登る。気持ちが良い。スキー場の最高点に到達したら左手へ進路を取るが、これから向かう武尊山の全容が見える。前武尊から中ノ岳、武尊山がひとつの稜線のように見え、反対側には尾瀬片品スキーリゾートが見える。
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 三合平に「森を歩き 森と語ろう ブナの森」という看板があるが下1/3が雪に埋まっている。この辺りは、ブナやシラカバの明るい落葉広葉樹の森だが、それより上層のダケカンバの林がすばらしい。標高にして1,000から1,300m辺りです。夏道は数箇所、点でしか露出していないので、ブナの木に付けられたテープ、疎林を透かして見える中ノ岳、GPS、それから先行するさっきの単独行者のトレースを参考にしながら歩く。所々ズボッと埋まるが、先行者のトレースを見ながら固いところを選んで歩を刻む。


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ダケカンバの林

 基本的には、なだらかな尾根道を歩くのだが雪庇になっているところがあるので、縁にはできるだけ近づかないように歩く。避難小屋(高山平、1,758m)には寄らずに通過した。高山平の手前標高1,700mから頂上にかけては、オオシラビソの純林だ。シラビソと紹介しているページが圧倒的に多いが、私は葉の状況から見てオオシラビソだと思う。葉を平に置いて上から見たときに、枝が見えないくらい葉が密生しているのがオオシラビソだと習った。


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オオシラビソ

 雪で良くわからないがセオビス岳(1,870m)と思われる辺りからは、中ノ岳(2,144m)がよく見える尾根に出るので、コース取りが容易になる。尾根の雪庇もよく見える。まだ崩壊しているものは無い。それぐらい雪はまだ多い。先行する男性のほかにスノーシューが加わった。どこから上がってきたものやら。見上げると、今しも中ノ岳前衛のクサリ場を2人がアタックしている。ザイルは使っていないようだが、果たして私は上れるだろうか心配が脳裏をよぎった。二人組のパーティが登りきると、わずかして一人が登り始めた。先行している彼だ。彼もツボ足だが、何とか登りきったようだ。そのうちに私もその岩稜を見上げる位置に来た。
 このクサレ雪で役に立つかどうかわからなかったが、アイゼンを装着した。そしてコース取りを考えた。先の3人は全て直登した。しかし、かなりの傾斜で踏み外すとタダでは済まない。右に巻くという方法もあるな。一応3人が登ったのだし、自分も直登を試みようと取付いた瞬間、一人降りてきた。かなり、慎重に降りてくる。彼は、私を見つけるなり、「だめだ、行けない」と叫んだ。彼の話を聞こうと脇に避(よ)けたところ、岩の根元に1組のスノーシューが置いてあるのが目に入った。どうやら二人組みのどちらかがデポしていったようだ。何とか降りてきた若い彼に話を聞くと「二人組パーティが直登コースを取っていて、ツボ足ではついて行けない」というような主旨の話をする。若い彼が怖気づいたのでは、無理は止めようと決心し私は右を巻く事にした。幸い右はダケカンバの疎林で雪崩の心配はなさそうだ。彼はそこであきらめて下山していった。(クサリは雪に埋没して当然使えなかった思うが、聞くのを忘れた。)


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中ノ岳を直登する先行パーティ(赤丸)と私の巻き道(青)下部はオオシラビソの林

 この難所を何とか乗り切ってなだらかな尾根に出ると、まもなく夏道の中ノ岳分岐へ差しかかった。夏なら当然左だが、先行パーティは右へコースを取っている。中ノ岳をはさんで反対側の斜面だ。どちらも急斜面だが北斜面を選んだようだ。一人はツボ足、もう一人はスノーシューだということが、はっきりした。中ノ岳の岩稜と雪の斜面の境目にトレースが付いている。そこから武尊山の頂上(2,168m)に人影が見える。既に二人は頂上を踏んだようだ。この北面もかなりの急傾斜だ。ズボ、ズボ埋まる。だから落ちても止まれそうな気もしたが、それは嫌なのでかなり神経を使ってこの難所も乗り切った。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の像がある上に出た。ここからは、なだらかな尾根を歩いて頂上が直ぐだ。二人組みは、頂上を降りてハイマツの蔭で休んでいた。離れた位置だったし直接見えるわけでもないので、声はかけなかった。
 頂上では、おなじみの3角山の標識がお出迎え。主人公が入れ替わって私一人。セルフポートレートを撮って、10円玉を賽銭箱(?)に入れ下山の無事を祈る。時々風が吹くが寒くはない。回りを見渡すと、春霞で遠くは見えないが、それでも、谷川岳と朝日岳、至仏山(燧岳は確認できず)が確認できた。白根山、男体山は確認できなかった。それぐらい霞がかっている。頂上の回りはハイマツとそれに混ざってシャクナゲが目に付いたが、花はまだ蕾だった。普通ならここでお昼にするのだが、無理に食べた朝食の所為か食欲が無い。ハイマツの蔭に座って、甘い物を食べる。頂上が見えるようになってから私が頂上を去るまでの間だけでみると、今日の登山者は3人程ということになる。この季節、ゴールデンウィークといえどもこんなものか。武尊山名物のブヨ(?)が飛んでくる。こんな残雪期でも虫が多いのには驚いた。



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武尊山(2,158m)にて

 帰りは、日本武尊像から夏道の斜面へ入ってみたが見上げるような急斜面で、雪崩が怖いので途中で引き返した。もちろん水場は雪の下。来た道を忠実にトレースしてスキー場まで戻ってくると、朝とは一変スキー場の従業員が大勢で春イベントの準備をしていた(スキー場の営業は終了している、念のため)。雪道は膝への負担が少なく私は好きだ。今回の山行きでスノーシューが欲しくなった。こりゃ、フリッチ ディアミールより先にスノーシューかな。鼻だけが真っ赤に日焼けしました。(完)

(完)

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