白毛門、笠ヶ岳、朝日岳、七ツ小屋山(半馬蹄形)縦走

【期日】 '05.10.21(金)~22(土)
【天候】 初日晴れ、2日目曇り、時々雨
【形態】 単独行
【コース】  (21日)土合(東黒沢)駐車場610~1000白毛門~1110笠ヶ岳~1310朝日岳~1450清水峠 (22日)清水峠615~715七ツ小屋山~755蓬峠~855白樺避難小屋~1030芝倉沢出合~1135出合駐車場
【立ち寄り湯】谷川温泉 湯テルメ 600円、露天風呂最高、但し混む 

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 台風20号が通り過ぎたので、前から狙っていた白毛門、笠ヶ岳、朝日岳、七ツ小屋山縦走へ向かった。 前夜埼玉を出発し上部国道をひたすら北上。土合橋の手前レストランの脇を入るとそこが駐車場。かなり広い。車は予想より少ない5台。21日(金曜)を選んだのは紅葉シーズンで山も混雑が予想された為。さっそくシュラフにもぐりこむ。しかしよく眠れなかった。

 朝5時半、寝不足だ。学生のパーティー6人、朝到着した単独行者2人の後に続いて駐車場を出発。登山口は駐車場の奥。沢を渡ると直ぐ尾根の急登が始まる。コナラ系の落葉広葉樹が目に付いたが、直ぐにブナの樹林帯となる。下のほうはまだ紅葉は始まっていない。 天気は最高だが、生あくびが出て気分が悪い。どうにも足が進まない。どうも寝不足のせいで吐きそうになる。後から来た年配者にまで追い抜かれる。これでは清水峠まで行くのは無理か?白毛門だけは行きたいが。そこから引き換えすのも悪くない。などと弱気になったが、だましだまし歩いていると、少しづつ気分はよくなってきた。

 前後ははっきりしないが、ピバークに適当な木の洞(ヒノキのムロ)を通り過ぎる。ここでいったん白毛門のピークが拝める。この辺で急登が終わり比較的歩きやすい登り道になる。谷川岳は木にさえぎられて見えないが、反対側の東黒沢のほうはよく見える。紅葉が広がっているが、私の知っている北海道の紅葉に比べたら今ひとつ物足りない。
 
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写真左 名前不明だがまだ青々している木、

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写真右 ナナカマド

 完全に体調は復調した。ブナなどの高木が潅木に変わり突然視界が広がると、そこが標高1,484m松の木沢の頭。筆で引いたような薄い雲を頂いた谷川岳から武能岳,七ツ小屋山に至る峰と一ノ倉沢が眼前に迫ってくる。ここが森林限界のようだ。白毛門頂上は手を伸ばせば届く範囲にある。

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写真:松の木沢の頭から白毛門頂上を見る

 白毛門(1,720m)頂上には、10時に到着。マップのコースタイムより30分多い。仕方ない、体調が悪かったのだから。よく、リカバーしたと自分を慰める。これなら清水峠までいけそうだと確信をもった。頂上から360度のパノラマが楽しめる。山頂の山名盤で山の名前を確認する(これを皆さん山座同定と言っているが、どうもなじめない用語だ)。私の好きな尾瀬の燧岳を始め、列記を省くが多くの山が確認できる。次回友達と行く予定の大峰山の特徴あるテーブルマウントが、天神平越しに見える。

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写真 左から谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳、武能岳、蓬峠

 今晩ご厄介になる清水の避難小屋が直ぐ目の前に見える。今日は、宿泊者多いのだろうか、自分のスペース確保できるだろうか、と余計なことを考える。ツェルトを持参したが、季節柄初雪も降るかもしれない。先をいそごう。

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清水峠(手前)と大源太山(後ろ)

 笠ヶ岳は直ぐ目の前だ。50mほど下ってすぐ登り返す。ガレ場で今までの登りやすい道とは違って疲れる。何人かが、笠ヶ岳で引き返してくる。意外と縦走する人は少ないようだ。1時間ほどで頂上(1,852m)到着。一段と景色がよくなる。朝日岳のピークが確認できる。大源太山も迫力ある山形を見せている。明日天気よければ往復するつもりだ。巻機山はわかるが平ヶ岳は(私には)よくわからない。頂上を少し下って避難小屋に入る。四人ほどで一杯になろうか、避難小屋に多くを期待しない私なので、こぎれいで利用できると感じた。風を遮断してくれるので暖かい。マットもあった。誰かが置いていってくれたのだろうか。お昼のおにぎりを食べ暖かいスープを食する。天国だ。寝不足を解消するためここで昼寝しても良いと思ったが、眠気はなくなっていた。満足したので、小屋の扉をしっかりロックし、朝日岳に向かう。

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写真 左のピークが笠ヶ岳、右朝日岳方面(ピークかどうか?)

 朝日岳は登山マップで受ける印象よりは遠くに見える。途中にいくつかのピークがあるせいだ。昭文社のマップでは1:15となっている。頂上手前直下に小湿原があって、最後の登りを一気に稼ぐとそこが1,945mの朝日岳頂上。眼下には朝日ヶ原の池塘とジャンクション・ピークへいたる木道が広がる。振り返ると、今来たいくつかのこぶと笠ヶ岳が見えるが雲が湧き上がってきて、視界をさえぎろうとしている。しかし、相変わらず越後、会津、日光方面はよく見える。後から来た単独行者に声をかけられる。「今日は泊りですか」「清水峠の小屋に泊る予定です」「いいですね、どうしようかな」などと、やり取りする。土樽へ抜ける計画なのでしょうか、すこし小屋泊まりに気が引かれている様子。「どうぞお先に」と私は道を譲る。早い、姿が見えるたびに距離が離れていく。

 朝日岳を下るとすぐ宝川温泉への道を右側に分け、ジャンクション・ピークまで歩きやすい木道が続く。快調、走るように足を進める。まもなく、巻機山へ至る道を右に分ける。そこから結構な下りとなる。一転、慎重な足運びとなる。常に、清水峠の避難小屋が見えているのに、いくつも上下を繰り返させられる。なまじゴールが見えているのは良くないな。半分下ると、勾配は緩やかになり、再び軽快に飛ばす。ここからは笠ヶ岳は隠れて見えないが、越後山系の大烏帽子山が常に右に見える。最後小さい湿原を右から巻いて左の鉄塔のあるピークへ登り詰めると、白崩避難小屋が目の前にあった。その先には、七ツ小屋山へ至る気持ちの良さそうな笹原の登りが迫っている。既に小屋の前にはいくつかのザックが置かれていて、先着者がいるようだ。

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写真 ジャンクション・ピークから朝日岳、朝日ヶ原と左へ下る宝川温泉ルートが見える


 
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写真 清水峠から朝日岳を振り返る。 

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七つ小屋山方面(手前が白崩避難小屋、向うがJRの小屋)

 先着者は、今朝土合の駐車場を一足先に出発した学生のパーティーだった。コンクリートの階段を3段ほど上ると入り口。内側に押し開けると中央が土間で左右に木製の床と2段ベッドがある。一声かけ反対側のスペースを譲ってもらった。これなら、後から何人か来てもOKな広さだ。ひとまず自分のスペースを確認したので安心した。

 時間は午後3:00。山の夜は早い。早速水汲みに行く。水場は、JRの巡視小屋まで上り土合へ行く道(旧道)か、あるいは10m上の鉄塔点検道を左(土合側)へ200m程行くとある。私は旧道を行ったが、最初の沢は余り良くない。水量ちょろちょろで粘土の溶け込んだ赤茶けた水だ、臭いもする。そこから更に10mほど先へ行った方が色も変な臭いも無いおいしい水だ。ただどちらも、コップか小さいペットボトルを持参しないと取水するのが大変だ。

 その夜は4時に夕食。レトルトのカレーと、フランスパンにトマト仕込みの粉末スープ、そしてサラミ。スープのすっぱ味が、疲れた体には食欲を誘い最高だ。食後100円ショップで買った温度計(実は浴槽用)を取り出すと、14度を指している。小屋の中は意外と暖かい。今日持ってきたシュラフは3シーズン用で羽毛280グラム、総重量560グラムの超軽量。性能確認の意味もあって温度計を持参したが、この気温では意味がなさそう。予感どおり暖かく寝られた。暑いので靴下は脱いだが、カッターシャツは来たままである。ザックを枕代わりにした。但し、半身用(L=120cm)のエアーマットを併用したことを付記する。午後6時前には、就寝していた。結局、この日小屋利用者は私と学生の7人だけ。

 翌日(22日)朝5時半小屋の外に出てみると、峠から上は雲の中で雨は降っていなかった。心配した初雪もまだだった(結局初雪はその夜降ったとニュースが伝えていた)。学生達のパーティーは4時ごろから起きて朝食の準備をし5時半頃出発していった。私は、ゆっくりパンとサラミとスープの朝食を取り、6時15分小屋を後にした。小屋の床を箒で掃き、持参した温度計を壁の針金にくくり付け寄贈してきた。

 七ツ小屋山までの道は夏とは違い下草刈りが行われていて、すごく歩きやすかった。ただ残念なことに視界が無いので大源太山の往復はあきらめ次回に譲ることとした。昨日と違って今日は風が強く寒かった。手袋を持参したが、これは非常に有効であった。私のような中高年は体温低下には、気をつけるべきだ。天気は良くないが心は軽やか。あっという間に蓬ヒュッテに着いた。まだ営業しているようだ。管理人は、この夏泊まったときと同じ人かな?小屋の周りは資材がたくさんデポされている。ここまで来るのに誰も会わなかったので、蓬ヒュッテに泊った人はいなかったようだ。土合への道を下り始めたら、こちら側の笹刈りは行われていない。あわてて雨具の下を着る。朝露でズボンが濡れるのを防ぐためである。

 白樺小屋で休憩、残り物を全て広げ食べる。雨が降ってくる。周りの紅葉が心を穏やかにさせてくれる。おもわず「ヤッホー」と叫んでみるが、こだまは返ってこない。谷川岳でこだまが返ってきたことが無い。どうしてかな?突然人の気配がして、小屋の外をうかがうと若い人と鉢合わせ。お互いに驚く。なんとマウンテンバイク青年。続けてもう一人。インターネットで旧道をいくマウンテンバイク登山を知っていたが実物に出会うのは初めて。一ノ倉沢付近まで旧道を来て、新道に下り、武能沢出合から登ってきたそうでマウンテンバイクを乗れた距離はそう多くないという。そうだろう、と私も思った。今日始めてあった2人だ。

 帰りは、武能沢出合いまで降り新道を土合まで行く。この区間笹が刈られていて快適。途中、茸狩りをしている人がいる。きのこに詳しいのなら私も加わりたいが、そんな能力は無いのであきらめひたすら下山を続けた。一ノ倉沢出合からハイキングの人たちが多くなる。やっとマチガ沢の駐車場に到着。ロープウエイ駅周辺の喧騒とは違い、ここは静か。急に家族を連れてきたくなった。駐車場から更に30分歩いたでしょうか、やっと国道に出る。11:30、土合橋を渡って東黒沢の駐車場に到着。さすがに車が多い。帰りは、定番となりつつある、谷川温泉の湯テルメ温泉に立ち寄り汗を流す。ここの露天風呂の山モミジはまだ青々としている。返りも高速を使わず、埼玉の自宅に5時前に到着した。

 谷川岳も下のほうは、まだ紅葉始まったばかり。まだ2~3回は紅葉を楽しみに来られそう。満足した山行きでした。


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